アンネの日記(サントラ)
「ピアノ・レッスン」のサントラの後に聴いたので
「はいはい、いつものナイマン節ね」って感じ。
制作時期が近いから仕方ないのでしょうが、 新しい何かとの出会いはなかったですね。ちょっと残念。
「IF」がよかったので星4つ。
The Diary of a Young Girl
このアンネ(お母さん)の日記のCD版は、iTuneStoreなどから完全版が(ダウンロードで)手に入ります。
非常に長い時間音楽が再生され続けます。
知ってのとおり、Defenitive Editionは、後により完全なものとなって若返った内容の、アンネの肉声や真の姿が見えてくるヴァージョンです。
アカデミー賞を取ったDVDヴァージョンもあるので、どれがいいか判りにくい筈ですが、
凡ての内容を知ったらもっと様々なことが見えてくると思います。
お勧めです。
アンネの日記 [DVD]
アンネ役には同い年でアムステルダムに住んでいたことがあるオードリー・ヘップバーンも
候補に挙げられていたが、オードリー自身が辛い過去を思い出したくないという
理由で辞退したというエピソードは有名です。。そういえば、オーディションで選ばれた
ミリー・パーキンスは、どこかオードリーの妖精のような美しさと、若き日の
エリザベス・テイラーに似ているチャーミングな役者ですね。
屋根裏に2年間も隠れ住んでいたという事実を『アンネの日記』によって明らかになり、
この世に知れ渡ったことは実にラッキーであったが、アンネたちだけではなく、
その当時はヨーロッパ中で同じ運命を共にしたユダヤ人がいたことを忘れてはいけない。
ただ、我々日本人が『アンネの日記』に感銘を受けることは少し気が引けることもあるが、
戦後の戦争を知らない多くの世代には是非観てほしい作品です。
ファンーダース夫人役のシェりー・ウィンタースは同じくジョージ・スティーブンス
監督の『陽のあたる場所(1951)』でアカデミー助演女優にノミネートされた女優で、
今作では見事助演女優賞を受賞している。そして、ペーター役のリチャード・ベイマーと
いえば、アカデミー賞10部門を受賞した名作『ウエストサイド物語(1961)』の
トニー役で一世を風靡した2枚目男優でした。
それにしても男優ジョセフ・シールドクラフトのオットー・フランク役は素晴らしいの
一言。どこまで実在と似ているかわからないが、おそらく彼なしでは2年間も隠れることは
不可能であったと思う。
3時間におよぶ長編作ですが、緊張するシーンの連続で観ている側としても、なんとなく
音をたてないように息を殺して観てしまった。とにかくラストシーンでおもいっきり
泣いてください。アンネの短い生涯が悲しみ誘うというより、2年間の屋根裏部屋での
生活を一生懸命に生きたアンネに深い感銘を受け、人間の生きる勇気とお互いの
素晴らしい人間愛を知ることができたアンネは幸せだったと思う。
最後は捕虜収容所で病気(おそらくペスト)でこの世を去ったと聞いているが、
父親のオットーだけが生存したことが、彼にとってどんなに辛いことだったでしょう。
解放されたあと、その家に戻ることがどんなに辛かったか、その時は、アンネは
まだどこかで生きていると信じていたんですね。
アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)
「沈黙博物館」では、主人公の青年の数少ない持ち物に、「アンネの日記」が入っていたことがいつまでも忘れられない。それほど作者が入れ込んでいるアンネの足跡を辿る旅が、慎重に選ばれた言葉で、丁寧に大切に描かれてゆく。アンネゆかりの品や場所、人々との出会いには、こちらの神経までぴりぴりと刺されるような、痛いほどの緊張感があふれている。
なかでも感動したのはアウシュヴッツを訪ねた直後のタクシーで、小川さんが空腹を感じてチョコをほおばったというくだり。そこに、この作家の懐の大きさと力量を見たように思った。
アンネの日記 (文春文庫)
13才から15才の間に書かれた子供のもととはいえ、戦争時の日記を読めるという体験が貴重だと思いました。
当時のゲシュタポに怯えながらの彼ら隠れ家での生活の様子が細部にわたってわかり、とても臨場感が伝わってきます。
この日記を読んで、10代の頃の自分の親や周囲の人間への観察や批判、また早く大人になりたいという気持ちや将来への希望など、少女だった頃の気持ちを思い出し、とても感情移入できました。
60年以上前の日記でも、10代の少女の気持ちは国境や時代を越えて似たものなんだと感心してしまいました。
日記は、彼らがゲシュタポに捕まって突然終わります。
その後のアンネ達がどの様に収容所で亡くなっていたのかを知りたい方は、その他の書籍も良いですが、映画「アンネ・フランク」を是非おすすめします。
アンネ達がどの様に亡くなっていったかを知ることで、この日記の存在の貴重さや素晴らしさが、よりよく理解できると思います。
そこで、はじめてこの物語が完結した気がしました。
とても感動したので、子供が生まれたら、ぜひ将来読ませたいと思います。
彼らの冥福を祈ります。